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おやたいりおもろ御さうし

 

第二十二

      

       稲の穂祭之時おもろ

 

1508 一 あまみきよか、うさししよ、      (242)

       この、大しま、おれたれ、とももすへ、

       おきやかもいす、ちよわれ、

     又 ほうはな、とて、ぬきあけは、

       ちり、さひは、つけ、るな

 

1509 一 きみ、大きみきや、けおの、      (722)

       うちの、のろのろ、あよそろて、

       かくら、ひやし、みおやせ

     又 とよむ、せたかこか、もちろ

       うちの、のろのろ

 

1510 一 せんきみか、おれたちきみ、      (631・710・1491)

       よしか、おれたち、ももと、

       ひやし、うちあかるなさい、

       きよ

     又 あか、なさい、きよ、なけくな、

       せんきみしよ、しりよりめ

 

1511 一 よき、けらへ、よきの、めつら     (672・1085) 

       しや、世かほう、まかほう、

       みおやせ

     又 きみけらへ、きみの、

       めつらしや

 

1512 一 きみ、かなし、なつ、たては、     (330) 

       ゑのちかみ、このみ、しよわちへ、

     又 わか、大さと、なつたては

 

1513 一 あおりやへと、さすかさと、      

       よそう、せち、もつ、たみみ、

     又 たたみ、きよと、おき、くもと、

 

1514 一 さすかさは、すゑの、ひやし、     (188)

       めつら、ひやし、みおやせ、

     又 きみの、あちに

 

1515 一 たまの、みそて、かなし、けらへ    (237) 

       みそて、かなし、かみ、すちや、

       そるて、ほこり、よわちへ、

     又 あうのたけ、大ぬし、なてす

       もり、大ぬし、

 

1516 一 あまみや、はち、またる、       (239)

       しより、もり、くすく、これと、

       こかね、うち、たとわる、

     又 しねり、はち、またる、またま、

       もり、くすく、

 

            稲の大祭之時おもろ

 

1517 一 きこゑ、大きみきや、とよむ、     (695・1530)

       せたかこか、さしふ、おれ、なおちへ、

     又 おほつゑかとりよわちへ

       たしま、きし、なおちへ、

 

1518 一 きこゑ、大きみきや、けおの、     (723)

       うちの、もちよろ、みしま

       いのて、あんしおそいに、みおやせ

     又 とよむ、せたかこか、もちろ、

       うちのもちよろ、

 

1519 一 きこゑ、あおりやへや、せち、     (736) 

       まさて、おれ、わちへ、世もつ、

       せち、あちおそいに、みおやせ

     又 とよむ、くに、もりや、けお、

       そりて、おれわちへ

 

1520 一 きこゑ、さすかさか、ももと、     (173)

       ちよわれ、あちおそい、のち

       まさり、ももあち、なしよわれ

     又 とよむ、さすかさか、

 

1521 一 きこゑ、大きみきや、おほつ      (112)

       ゑか、あけて、あちおそいしよ、

       とももすへ、ちよわれ

     又 とよむ、せたかこか

 

1522 一 しより、大きみきや、とよむ、     (205・291.1374)

       くにおそいきや、國ふさて、

       ちよわれ、

     又 けおの、うちに、もとて、

       もちろ、うちに、もとて

 

1523 一 きこゑ、大きみか、おほつ、      (732) 

       せち、おるちへ、あんし、おそいよ

       みまふて、きみきみや、おほつ、

       より、かくら

     又 とよむ、せたかこか、かくら、

       せち、おるちへ

 

1524 一 にるや、とよむ、大ぬし、かなや、   (40)

       とよむ、わかぬし、にるや、

       せち、みおやせ

     又 たしま、おそう、あちおそい、

       たきより、おそう、あちおそい

 

1525 一 きこゑ、きみ、かなし、とよむ、    (324)

       きみ、かなし、これと、たにの、

       まてた、やれきこゑ、あんし

       おそいや、とよむ、あちおそいや、

     又 つくし、ちやら、はきよわちへ、

       てかねまる、さし、よわちへ

 

1526 一 きこゑ、きみ、かなし、きみか、    (308) 

       いのち、もりに、ちよわちへ、

       しまか、おゑ、ちよわれ

     又 とよむ、きみかなし

 

1527 一 ももと、ふみあかりや、けさ      (335)

       よりや、まさりもおちやらの

       ぬしてた、なりよわちへ

     又 きみの、ふみ、あかりや

 

1528 一 ももと、ふみ、あかりや、みち、    (336)

       あけて、かなひばふ、てつて

     又 きみの、ふみあかりや

 

        知念久高行幸之御時おもろ

          首里御城御打立之御時

 

1529 一 むかし、はちまりや、てたこ、     (512)

       大ぬしや、きよらや、てわ、よわれ

     一 せのみ、はちまりや

 

        與那原村稲福親雲上宿ニ而御規式の御時

 

1530 一 きこゑ、大きみきや、とよむ、     (695.1517)

       せたかこか、さしふ、おれなおちへ

     又 おほつゑか、とりよりちへ

       たしま、きらなおちへ

 

        右同所御打立前に

 

1531 一 よなは、はま、きこゑ、大きみ     (29・147)

       やちよ、かけて、とよまさに

     又 あきりくち、とよむ大きみ

       やちよ

 

        佐敷よりやけもりにて

 

1532 一 さしき、よりやけのもりに、      (1295)

       しま、よせる、つつみの、あるあち

     又 ね國、よりやけのもりに

 

        さやは御たけにて

 

1533 一 きこゑ、大きみきや、さやは、     (34)

       たけおれわちへ、うらうらと

       御さうせやに、ちよわれ

     又 とよむせたかこか、よりみちへは、

       おれわちへ

 

        さやは御桟敷にて

 

1534 一 さやはたけ、みちやけ、ゑよ、ゑ    (514)

       やれおせ

     又 そこにや、たけ、みちやけ

 

        御船に被召候御時(めされそうろうおんとき:転写者訳読)

 

1535 一 おしちへたる、ゑ、つかさこ、ゑ、あは、  (747) 

       いのて、はりよる、ゑ

     又 はりいちへたる、ゑ、

 

        御船帆上ケの御時

 

1536 一 あかるいの、大ぬしや、やの、     (832)

       まほう、おしあけて、はりやせ

     又 てたか、あなの、大ぬし

 

        久高となかにて

 

1537 一 あかるいの、つかさこ、あかたかへ、つかさこ、  (819)

       うみとらちへ、かせなおちへ、つかい

     又 てたか、あなの、つかさこ

 

        久高外間御との二而御規式の御時

 

1538 一 くたかあつめなに、くせきよらか、   (1317) 

       けおのうち、あらさきの、やくめ

     又 ほかまあつめなに

 

        知念大川二而御規式の御時

 

1539 一 きこゑ、大きみきや、ちねん      (346)

       もり、くすく、かけて、ふさよりちへ、

       かくら、あつる、かもこいし

       てつて、おきやかもいに、みおやせ

     又 とよむ、せたかこか、

 

        玉城やふさつの御いへの御前にて

 

1540 一 たしまおしかさか、とよみよろ、    (1315)

       おゑさともり、みちやる

     又 たきより、おしかさか

 

        玉城あまつつにて

 

1541 一 あまつつは、あめたもす、むらね、   (1234・1264)

       あまつつは、あいつまは、いきやかせ

     又 あまつつは、くれたもす、むらね

 

        あかつきのおもろ

 

1542 一 あかるいの、あけもとろ、たては、   (830)

       とはしり、やはしり、おし

       あけりちへ、みもん、きよらや

     又 てたか、あかの、あけもとろ、たては

 

1543 一 あかるいの、大ぬしふゑの、とりの、  (820) 

       かこゑの、うらうらと、きききよらや

     又 てかた、あなの、大ぬし

 

1544 一 きこゑ、大きみきや、おれつむか、   (349)

       たてはさやは、しもはしり、

       おしあけれよ、ちやうのしよ、

       たますたれ、まきあけれよ、

       すてもの

     又 とよむせたかこか、わかなつか、たては

 

        御帰城の御時附路次上下ハ知念佐敷おもろ

 

1545 一 かみかなし、かみきよら、あおる    (530)

       こかせ、やもとる、くもはきやり、

       こかねしま、はちへおわちへ

     又 のろかなし、のろきよら

    

        雨乞の時おもろ

 

1546 一 やとり、こしらいや、めすかわの、   (391)

       まさうす、こゑか、おわち

     又 もりの、こしらいや

     又 みるやととるきや

     又 かなやととるきや

     又 あちはやす、なりきよら、

       おるち

     又 しよはやす、なよすささけて

 

        昔神世に百浦添御普請御祝ひの時

 

1547 一 しよりおわる、てたこか、ももうら   (755)

       おそい、けらへて、たまはしり、

       たまやりと、みもん

     又 くすくおわる、てたこか、

 

1548 一 しよりもりくすく、なかゑ       (756)

       きよら、御くすく、たりしよ、

       また、かみ下、とよめ

     又 またまもりくすく

 

1549 一 しよりおわる、てたこか、       (760)

       はちやの、さいく、あとゑて、

       はねうちする、こはいふさ、

       すたちへ

     又 くすく、おわる、てたこか

 

        唐船すらおるし又御茶飯之時

 

1550 一 あかすめつらしや、いちらかす、    (746)

       おみまふてすはりやせ

     又 きみの、めつらしや

 

        祝ひのとき

 

1551 一 きこゑ、きみかなし、ねいし、     (316)

       まいしの、あらきやめ、ちよわれ

     又 とよむきみ、かなし

 

1552 一 おきもかなしきや、てた、       

       かみ、そろへて、まふよわれ

     又 みかうかなしきや

 

1553 一 こいしのか、さしふ、とのはらよ、   (635・1498)

       しまてん、くにてん、みおやせ

     又 しらけ、おゑて、きよらけ、  

       おゑてから、しまてん、くに

       てん、みおやせ

 

        御冠船之御時おもろ

 

1554 一 しよりおわるてたこかおもい      (663)

       くわのあすひなよりはの

       みもん

 

        首里天尚益王かなしの

        美世にみおみ事を

        おかみおもろ御双紙二部  

        書あらため申壱部は

        御城に御格護壱部は

        言葉間書に調おもろ

        主取のかたへかくこ

        およせめされ候

 

       〇大清康煕四十九年庚寅   (〇は時の文字の古字:転写者)

           七月三日

       

       摂政   越来王子朝奇

     

             識名親方盛命

       三司官  幸地親方良象

            池城親方安倚

 

        

       奉行   津嘉山按司朝睦

              

       主取   座間味親雲上景典

            津覇親雲上實昌

            立津親雲上全明

 

       筆者   伊良皆筑登之親雲上重休

            並里筑登之親雲上嗣喜

            瑞慶田筑登之親雲上正方

            小渡筑登之元敷

            嘉数子宗宣

     

       おもろ主取

           宜野湾間切大山村

            安仁屋親雲上