表紙 前文 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22



第二十

 

こめすおもろの御さうし

 

天啓三年癸亥三月七日

 

1331 一 くめす、よの、ぬしの、

       きみ、くらよ、きみくらす、

       あんし、はやせ

     又 まもん、よの、ぬしの

 

1332 一 いしやら、たう、くすく、

       ゆかる、たう、くすく、

       うみ、てたの、まふり、

       ゆわる、くすく   

     又 いしやら、よの、ぬしの、

       けらへ、たる、御くすく

     又 いくさ、よせる、まし

       かたき、よせる、まし

 

1333 一 よたましきや、おもろ、

       おかう、かなしけ、

       すゑ、なかく、よう、もちよわれ

     又 いしやら、世の、ぬしの、

       まもん、よの、ぬしの

 

1334 一 まふに、いし、くすく、

       まふに、かな、くすく、

       あまつつは、あいつまに、

     又 くろかわの、よろい、いきやかせ、

       いと、とうしに、みなち

 

1335 一 はつら、あつる、みこし

       ねくに、あつる、つるき、

       よ、そいの、みこしゑ、

       またまど、てりよる

     又 ふくじあつる、みこし、

       ねくに、あつる、つるき

 

1336 一 はひら、もり、くすく、

       いしはしは、このて、

       よき、あかりしよ、てつて、

       ふさよわれ

     又 ねくに、もりくすく

 

1337 一 やまき、たらすさへ、

       よかる、たらすさへ、

       おかう、したたりやか、きよ、らや

     又 けおの、よかるひに

       けおの、きやきやるひに、

     又 やまくすく、おわる、

       いちへき、きよら、あんしの

 

1338 一 やまき、たらすさへ、

       よかる、たらすさへや、

       ももと、ちよわれ、みおとん

     又 しまよせは、つくて、

       さとよせは、つくて

 

1339 一 やまき、たらすさへ、

       よかる、たらすさへ、

       いちの、なよりきよ、てつて

     又 けおの、よかるひに

       けおのきやくろひに、

     又 月は、まくら、しよわちへ、

       てたは、こしやて、しよわちへ

 

1340 一 やまき、たらすさへ、

       よかる、たらすさへ、

       ももしま、ひき、よせる、わし

     又 けおの、よかるひに

       けおのきやくろひに

 

1341 一 やまき、たらすさへ、

       よかる、たらすさへ、あやより、

       てせよりか、みもん

     又 やまくすく、おわる、いちへき、

       きよら、あんしの

     又 きみよしきや、したに、

       よほこりきや、まへに

 

1342 一 やまき、たらすさへ、

       よかる、たらすさへ、おとじや、

       いきやへ、しよわちへ、とももとの、

       おほこり、しよわちへ

     又 けなの、よかる、ひに、

       けおのきやくろひに、

     又 あしかわに、ちよわちへ、

       てもさらす、ちよわちへ

 

1343 一 やまきし、すざべし、

       うちよせれ、かきよせれ

     又 かねくすく、わかおや國

 

1344 一 やまきしきや

       すざべしきや、おもろ、

       あかる、もちつき、

       きみの、きよらや

     又、ふくじ、おわる、ねくに、

       おわる、よのぬし

 

1345 一 やまきにやか。すさへ

       しきやおもろ、にし、

       かない、よせて、また、

       よく、たさる、ひか、かない  

       まへ、よせて、ちよわれ

     又 ふくし、おわる、ねくに、

       おわる、世のぬし

 

1346 一 やまくすく、けらへ、

       きよら、もりに、くによせ、

       けらへる、きよらや

     又 ましや、かすに、さり、

       よこう、しちへ、みよれは

     又 あかくちやか、せるままか、

       ゆいつき

 

1347 一 やまき、たらすさへ、

       ゆかる、たらすさへ、おや、

       おもひくわ、おもひ、しよわちへ、

       ゑ、け、ほこら

     又 おゑす、世の、ぬしと、

 

1348 一 やまくすく、たたみきよ、

       まちやよす、けすれ、いしらこ

       けすたる、きよらや

     又 いし、おうの、このて、

       かな、おうの、このて

 

1349 一 やまくすく、たたみきよ、

       かみ、すちや、そろて、あまへ

     又 いちへの、なよりきよか

  

1350 一 せやるくに、おそいきや、       (719)

       おゑさと、もり、おれわちへ、

       ももと、あかり、ふみ、あかて、

       ちよわれ

     又 けう、有くに、おそいきや、

     又 けおの、よかるひに

       けおのきやくろひに、

     又 なおりよは、さたけて

       あまへよは、さたけて

 

1351 一 きこゑ、おゑさとに、

       うらこやの、せるむ  

     又 とよむ、おゑさとに

 

1352 一 きこゑ、うゑさと、もりに、

       やらや、みつめ、てた

     又 とよむ、おゑさとに

 

1353 一 まかび、たらひよもい、

       ゑかう、にきやか、おかう、ならて

     又 大さとの、てたよ、さくら、

       いろの、てたよ

 

1354 一 まかびおわる、ね國、おわる、

       よのぬし、ももしま、うちちへ、とと   

       やけれ

     又 まかび人、ゑらひ、よわちへ

     又 おきて、ゑらひ、よわちへ

     又 なは、みなと、わし、わたちへ

       みちへ、わたちへ

     又 なは、わたて、いなそ、

       みね、よど、しよわ

 

1355 一 きこゑ、大さとに、ころ、すな、

       たまわより、よれ

     又 とよむ大さとに

 

1356 一 きこゑ、大さとに、きこゑ

       つくし、ちやら、とやり、ふさゆわれ

     又 とよむ大さとに

     又 とよむ、つくしちやら

  

1357 一 大さとの、てたの、てた、きよら、

       あんしの、みかなし、てた

     又 さくら、いろの、てたよ、

       またま、いろの、てたよ 

    

1358 一 あかす、きみおそいや、

       みやかねより、もりに、かみ下、

       そろて、みおやせ

     又 きこゑ大さとに

     又 とよむ大さとに

 

1359 一 きこゑ、大さとに、たまの、

       みつまわり、ももつれ、ぬちへ、

       もろちへ、みおやせ

     又 とよむ、大さとに

     又 こしやて、なつこもい

 

1360 一 きこゑ、大さとに、みもんする、

       あすひ、とよめは、みすか、まさり

     又 とよむ大さとに

     又 とももそか、なかに、やももそは、

       ゑらて

 

1361 一 大さとの、けすの、おもひ、

       あち、かみ、てたよ、つほこ、

       しやり、ちよわれ

     又 しましりの、けすの

 

1362 一 大さとの、とよみ、もりくすく、

       よかけわし、とりよわちやる、まさり

     又 さすかさか、きみの、あんしの、かねとり

     又 なかへ、つちへ、くもい、つくへ、

       まう、とり

 

1363 一 大さとは、みきくに、ゑ、け、よ、

       そわて、ちよわれ

     又 大さとの、さけくに、

 

1364 一 かねくすく、のろの、まふり、

       よわる、おとまさり、やくめさ、

       やまと、いくさ、よせうや

     又 くにかねの、のろの

 

1365 一 がなは、とよみ、みちや、わしけ、

       くまたかの、やり、ふさよわれ

     又 うらさきに、とよみ

 

1366 一 がなはもり、とよみ、もり、くすく、なよ

       せいきよ、まきよの、かす、てはわいへ

     又 あかか、かいたまか、かいおとちやむ

     又 ぬすと、みやす、くと、みやす、とたらめ

 

1367 一 つるこ、にくけ、よかる、にくけ、きよ

       らや、ほこら

     又 かなは、おきて、とよみ、おきて

     又 あきねなの、はまさき

     又 まこ、ひきやり、かちや、さげて

     又 あちは、つかい、ちやらは、つかい

 

1368 一 うらさきの、たいらに、つつみ、

       うちちへ、あすへは、ゑのし、たいら

       し、さらめ

     又 さきよたの、たいらに

 

1369 一 にしの、よの、ぬし、大みねの、つかい、

       あまゑて、かが、ちよわれ、

     又 けおの、よかるひに

     又 けおのきやくろひに、

 

1370 一 大きてか、おもろ、しま、もりや、まさり、

       かくしかね、みちやる

     又 たらこもいか、おもろ

     又 ましけつに、ちよわちへ

 

1371 一 やらさ、大つかさ、あかころよ、みま

       ふて、かくら、きやて、とよて

     又 やらさ、わかつかさ

     又 せいくさ、おしたては

     又 ははらおしたては

 

1372 一 あかのこか、大さと、いちへ、     (437) 

       大里の、おもひ、いちへの、てた

     又 ねはのこか、しましりに、いちへ

     又 しろつもい、ましい、みちやる

 

1373 一 あかのこか、ねはのこか、もちやら   (438)  

       の、ふれ、おもひ、てた

     又 大さとは、さとからる

     又 かてしかわ、みつからる

 

      首里大きみきやおもろのさうし

 

1374 一 しより大きみきや、とよむ、くに    (205・291・1522)  

       おそいや、くに、ふさて、ちよわれ

     又 けおの、うちにもとて

       もちる、うちに、もとて

     又 なさいきよもい、あちおそい、

       なさいきよもい、たたみきよ

     又 あまこ、あわちへ、ならて

       みきやう、あわちへ、ならて

     又 あけま、とし、ならは、

       むかう、とし、ならは

     又 きみてつり、ほこれ、かみ  

       つかい、このめ

     又 けおとまに、よりおれや

       ゑかゑらひの、よりおれや

     又 よちみちへか、おより 

       せちよせか、なおさ

     又 おれらかず、まふら

       あすばかず、かいなてら

 

1375 一 しより、大きみきや、すゑ、      (206・292)

       ゑらひやり、おれわちへ、

       きみきや、せち、もちよる、 

       ならへ、みおやせ

     又 とよむ、くにもりきや、

       ませゑらひやり、おれわちへ

     又 しよりもり、ちよわる、  

       ゑそにやすへ、あんしおそい

     又 またまもり、ちよわる、

       てたかすへ、あんしおそい

     又 みもん、うちの、まみやに、

       くにあかりは、あふらちへ

     又 かわるめの、みうちに、

       きみ、しない、あふらちへ

     又 きこへ、大きみちよ、

       ゑりちよ、やりかわちへ

 

1376 一 しより、大きみきや、         (89・207・293)

       このゑりの、よりおれや、

       すへに、きやめ、まちよく、

       ちよわれ

     又 とよむ、くにおそいきや、

       このきらの、つきおれや

     又 たたみきよ、きもはへて、あすて、

     又 みもん、きよら、あふらちへ、

       おほつ、たけ、より、きちへ

     又 くにふさい、おしたてて、

       かくらもり、ひらちへ

     又 大きみに、よしられ、

       てるかはに、のたてれ

 

1377 一 しより、大きみきや、         (208・294)

       しよりもり、おれわちへ、

       あんしおそいしよ、せち、

       まさて、ちよわれ

     又 とよむ、きみとよみきや、

       ませねかて、おれわちへ

     又 あまみや、から

       すゑの、きみ、やれは

     又 しねりやから、あいちへ、   

       きみ、やれは

     又 さしふ、五ころに

       みまふてす、おれたれ

     又 もつき、七ころに、

       かいなててす、おれたれ

     又 大きみきや、あさうせ、

       てるかはか、のたてて

 

1378 一 しより、大きみきや、         (209・295・744)

       しよりもり、おれわちへ、

       あんしおそいしよ、せち、まさて、

       ちよわれ

     又 とよむ、くにおそいきや、

       またまもり、おれわちへ、

     又 あんしおそいか、おより、

       わうにせか、おより

     又 きらのかす、おれわちへ、

       ゑかのかす、おれわちへ

     又 おれらかす、みまふら

       あすはかす、みまふら

 

1379 一 きこゑ、大きみきや、         (210・296・739)

       なりきよ、おれふさて、

       なさいきよもい、わうにせ、

       せち、まさて、ちよわれ

     又 とよむ、きみ、とよみきや、

       いけな、おれなおちへ

     又 みもん、うらの、まみやに、

       あすて、なおちへ、からい、

     又 かわるめの、まみやに、

       ほこて、なおちへ、からい、

     又 さしふ、五ころに、

       おれ、なおちへ、からい

     又 もつき、七ころに、

       みまふてす、おれたれ

     又 しよりもり、ちよわる、

       あか、なさいきよ、わうにせ、

       すゑなかく、せち、まさて、

       ちよわれ

     又 またまもり、ちよわる、

       あか、なさいきよ、わうにせ、

 

1380 一 きこゑせんきみきや、         (211・297・745) 

       すへとまへて、おれわちへ、

       あんしおそいに、しまる、

       いのち、みおやせ

     又 とよむ、きみ、とよみきや、

       ませねかて、おれわちへ

     又 あまみや、から、

       すゑの、きみ、やれは

     又 しねりや、から、

       あいちへ、きみ、やれは

     又 さしふ、五ころに、

       みまふてす、おれたれ

     又 むつき、七ころに、

       かいなてす、おれたれ

     又 大きみきや、おさうせ、

       てるかはか、たてて

 

1381 一 きこゑ、はなくすく、         (1318)

       いちやちや、もちろ、かちゑ、

       きみか、けおの、うちろかに、ある

     又 とよむ、はなくすく

 

1382 一 きこゑ、はなくすく、         (1319)

       さすかさは、てつて、

       きみか、金、うちろかに、ある

     又 とよむ、はなくすく

 

1383 一 きこゑ、はなくすく、         (1320) 

       あか、なさす、にせたれ、

       たに、さうせて、ふため、

       まさり、よわちへ

     又 とよむ、はなくすく

 

1384 一 きこゑ、はなくすく          (1321)

       あおり、みつ、たてて、

       あか、なさす、しまの、

       ぬし、にせたれ

     又 とよむ、はなくすく

 

1385 一 きこゑ、はなくすく、         (1322) 

       あおりかす、たてて

       かくらの、けおの、うちろ

       かに、ある

     又 とよむ、はなくすく

 

1386 一 きこゑ、さすかさか、         (1323)

       とよむ、さすかさか、

       あやわし、よせる、

       すなくすく

     又 きこゑ、はなくすく

       とよむ、はなくすく

 

1387 一 きこゑ、はなくすく、         (1324)

       つつみ、おわもりや、

       くに、とよみ

     又 とよむ、はなくすく

 

1388 一 きこゑ、はなくすく、         (1325)

       とよむ、はなくすく、

       つつみの、あんし、國、とよみ

     又 たまとりに、あつる、

       こら、うし、なおちゑ

 

1389 一 きこゑ、はなくすく、         (1326)

       ももくら、ひき、つれる、

       つくし、けらへ

     又 とよむ、はなくすく

 

1390 一 はなくすく、             (1327)

       たたなしす、かてかて

       あんしに、おもわれれ

     又 しもの、よの、ぬしす、

       ま人きやか、しよわれ

 

1391 一 おきなわ、はなくすく、        (1328)

       ちやらの、けにや、へらい、ほしや

     又 おきなわ、はな城てた

 

1392 一 たまとりに、あつる、         (1329)

       うるわし、はな、おちゑ、

       うら、とよむ、まちらす、

       つけれ

     又 せるましに、あつる

 

1393 一 はなくすく、おわる、         (1330)

       みかなしの、てたの、

       にり、よう、あま、よ、

       なす、てた

     又 國のねに、おわる

 

            昭和九年三月

           尚侯爵家原本ト校合復

             我那覇朝義