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いろいろのゑさおもろ御さうし

第十四

 

982 一 ぢやなもひや、たか、なちやる、くわか、

      こか、きよらさ、こか、みほしや、

      あよるな

    又 もちやらのあらて、おちやる、

      こちやくち、ちやなもいしゆ、

      あけたれ

    又 ちやなもいか、ちやな、うへばる、

      のほて、けやけたる、つよは、

      つよからと、かはしや、ある

 

983 一 はなくすくあんしつきの、大や

    又 花城ちやらつきの、大や

    又 ひとりくわの、やくさくわは、

      なちへ、おちゑ

    又 ほか、あたりに、うち、あたりに、あへる

    又 はつかりやか、したしらひ

      よは、ゑらて

    又 たちゑらひに、すちゑらひに、

      ゑらて

    又 はた、よみやは、みしよ、よみやは、

      しちへ、おちへ

    又 はなくすく、いちやかわに、おれて

    又 かせはゑちへ、ぬのはゑちへ、おれて

    又 おもひかけす、しより、あくかへ、いきやて

    又 ま人たもこか、みほしや、ありよれ

    又 おきてたも、こか、きよらさ、あよれ

 

984 一 かなくすく、大ちきよ、おもひ、

      にせかなし

    又 かなくすく、しらへきよ

    又 大ちきよか、わくくさ

    又 しらへきよか、わくくさ

    又 くねふ、とて、はき、よわちへ

    又 かなし、てて、はき、よわちへ

 

985 一 かつれんに、おわる、きみし

      したたりやよ、よへの、したたりや、

      よせれ

    又 きみたかに、おわる

 

986 一 ちはな、おわる、めまよ、

      きよら、あんしの

    又 ちはな、おわる、はくき、きよら

      あんしの

    又 みはち、まき、てち

      よく、まき、しよわちへ

    又 しらかけ、みしよ、かさへ、

      みしよ、しよわちへ

    又 といききおび、まゆし、ひきしめて

    又 大かたなよ、かけさし、しよわちへ

    又 こしかたなよ、いかささし、しよわちへ

    又 ひきや、かわさは、うちおけ、

      くみ、しよわちへ

    又 うま、ひきの、みちや、ひきの、こたら

    又 ましらはに、こかね、くら、かけて

    又 まへくちに、てたの、かた、ゑかちへ

    又 しるいくしに、月の、かた、ゑかちへ

 

987 一 おんな、やちき、まよ、あふそ、

      やちき、まよ、おもひはの、きも、ちやさ

    又 あわの、おやの、もすめ、きもちや、

      おやの、もすめ

    又 やまこ、まて、みつき、ゑけこ、まて、

      みつき

    又 かちやも、せられて、ぬかこ、

      せせらて

 

988 一 あさて、やたいらの、まつり、

      はふとり、かみせらは、みちへおわれ、

    又 みかいは、さにきやの、おかめやまとの、

      こらに、みせたな、やたる

 

989 一 にしたけの、さくらか、

      さくやに、きみし、しなて、なよら

    又 ひかたけに、むらさきやり、

      さくやに、きみしなて、なよら

    又 たけなかし、あやへ

      かさ、さしよわちへ

    又 もりかなし、くるまかさ、さし

      よわちへ

 

990 一 うけのとりの、うたい

    又 はなれとりの、うたい

 

991 一 あかるいの、ましたに

      くわけもと、ふくとり、

      あか、おもひか、こゑなり、

      いぢゑて、きけきけ、きも人、

      きも人す、ききとれ

    又 てたかあなの、ましたに、

 

992 一 おとたるい、きもからと、

      しひつく、あんしおそいきや、

      おみわゑの、きこやに

    又 きすす、おてや、ちよも、とうさ 

      おてや、ちよも

 

993 一 いけなの、よよきよら、ゑけり、

      かなしやの、ゑけり

    又 いけなの、たけきよら、ゑけり、

    又 ゑけりきや、しよりおや國、

      おわとき

    又 ゑけりきや、あんしおやこに、

      おわとき

    又 ゑけりきや、さけおらに、ならに

    又 ゑけりか、おとりに、ならに

 

994 一 しましり、くねふ、おや國、

      くねふ、うらこやはひ

    又 おれつもか、たては、わかなつか、

      たては、うらこやはひ

 

995 一 くめす世の、ぬしの、まふに、

      とのか、よい、うらきらしや、

      おかて、かか、おらに

    又 けよは、わかとのうち、あちやは、

      こめす、うちへ

 

996 一 かつれん、まみにやこは、やて

      おちへ

    又 中ひやくな、こみなこは、やておちへ

    又 ひるなれは、きもか、よいかよて

    又 よるなれは、いめか、よいかよて

    又 にしみちの、ちやなみちる、いきや

      しゆ

    又 ひかみちの、やきみちる、いきやしよ

    又 ひか道は、やきの、おもいきや、まちより

    又 にし道や、ちやなおもいきや、まちより

    又 いちや、やけな、中みち

      ちよ、いきやしよ

 

997 一 あか、おもひきや、あぐ、て、おちやる、

      なこのうら、たたひとり、やたもの、

      おもいはの、きもちやさ

    又 あか、おもひきや、すまて、

      おちやる、きせのうら

 

998 一 おとまこい、あかこい、おかるな

    又 おかやへより、おわよりな、

      ゑけり、あんし

    又 といし、いちへれ、あしやけ

      いちくれ、おなりあち

    又 のおたにかいきや、おわにきや、

      ゑけり、あんし

    又 世こと、せに、せきらせ、せに、

      おなり、あんし

    又 世ことまは、世さうせまは、

      ゑけり、あんし

    又 しまゑれい、國ゑれい、おない、あんし

    又 しまもまは、くにもまは、

      ゑけりあんし

    又 うみちへ、ゑれ、おかちへ、ゑれ、

    又 うみちへまは、おりちへまは、

      ゑけりあんし、

    又 たまゑれい、つしやゑれ、おなりあんし

    又 しなわになや、ひきやにな

      ゑけりあんし

 

999 一 さてしかわ、のほりあめ、ふらん、

      つよの、ゑけり、きや、みそて、

      はな、ぬらちゑ

    又 さてしかわ、くたりくれ、

      ふとんつよの

 

1000 一 いときなの、のろの、わらへ、

       ちやれ、もたちへ、ちやらか、みね、

       のほて、かみきや、ふねみれは、ゑけり、

       やうらきや、ことと、あんす、いちやけ、

       おもい

     又 うつき、よきふりに、はたよ

       みやか、そて花、みきやら、ひき、たてたて、

       かみきや、ふね、みれは

 

1001 一 こゑくもりくすく、こいて

       あやみやに、なさいきよ、世そろい

       わちへ、

     又 あかるい、もりくすく、あかろ

       あやみやに、なさいきよ

 

1002 一 こゑく、世のぬしの、こちや、

       おりつちに、むつまたは、けらへて、

       かみしもの、みもんする、御くら

     又 あかる、世のぬしの

 

1003 一 こゑく、もり、おやのろ、おやのろは、

       もちなちへ、いみやからと、御さけや、

       まさる

     又 あかるもり、おやのろ

 

1004 一 ちはな、こゑたけに、あらへか、あらへ

     又 けよの、よかるひに  

     又 けよの、きやきやるひに

     又 かわら、よせき、いちゑて

     又 てもち、よせき、いちゑて

 

1005 一 かねくすく、大ころ、大こるか、

       つかいしよ、このたしま、おれたれ、

       てわん、あすは、かみかみ

     又 かね城、なてころ、なてころか、

       つかいしよ

 

1006 一 きこゑ、中くすく、まへ、みれは

       みなと、これと、あまみ、かねくすく

     又 とよむなかくすく、こいし、みれは、

       たきやの、うみ、これと、きこゑ中くすく

 

1007 一 きこゑ、おへさとに、おれほしやの、

       もりに、けらへ、あくもい、おほつ、

       よと、しよわちへ

     又 とよむうへさとに、おれほしやの

       もりに

 

1008 一 こてるわの、おやのろ、あまみや、

       のろ、やれは、世そうせち、せち

       まさて、あすは

     又 なりしのの、おやおきて、しねりや

       のろやれは、世そうせち、せち

       まさて、あすは

 

1009 一 かいふたの、おやのろ、あかるいに、

       かよて、いみやからと、いみきや、まさる

     又 かなもりの、おやおきて、てたか、

       あなに、かよて

 

1010 一 つけん、ゑはくすく、つけん、

       せやくすく、あたらの、いとおうの、

       よるい

     又 はなれ、ゑくすく、はるれ、せやくすく

 

1011 一 けらゑ、すつなりきや、やくの、

       きら、しよれとも、あかなさと、

       みこゑ、あわさたな

     又 み物すつなりきや、み物きよら、

       しよれとも、あかなさと、ゑりちよ、

       あわさたな

 

1012 一 さしき、おやひかわ、せつみよわちへ、からい、

       いみやからと、おきも、せち、まさる

     又 ね國おやひかわ

 

1013 一 さしきいちゑき、あちの、

       あはれ、まへゑくか、ももしま、

       うちちへ、かけて、ふさよわれ

     又 さしき、ちやくにあちの

 

1014 一 さしき、かなもりや、あんしの

       すて、おやくに、さしきよ、

       ふみあかて、ちよわれ

     又 にしのかなもりや

 

1015 一 さしき、おわる、おもひくわ、

       ま人、ゑらて、よせて、かくらの

       くひよもい、はけわちへ 

     又 ねくに、おわる、おもひくわ

 

1016 一 なわしるの、ちやうに、いきせり

       しよ、まちよわれ、こかね、ちやちよく、

       せゑなめて、おまち

     又 ねくになわしるに

 

1017 一 さしき、かなもりに、おわもりは、

       あすはちへ、こかねの、もちろ

       きよる、きよらや

     又 ねくにかなもりに

 

1018 一 てとこんの、大やこ、たうの、

       みち、あけわちへ、てとこんす、

       にほんうちに、とよめ

     又 てとこんの、さとぬし

 

1019 一 ひらた、みちゑりきよか、こと

       なおし、おれわちへ、さやはの、

       すむさらす、けらへて

     又 ひらた、みちゑりきよか、

       ことなおし、おれわちへ、さやはの、

       てたなみ、けらへて

 

1020 一 ちへねんもりくすく、あかるいの、

       くすく、あんしおそいきや、おもひ、

       あけの城

     又 ちやくに、もりくすく、てたか、

       あなのくすく

 

1021 一 くてけんの、まちやりきよ、

       あか、つかね、けらへて、あんし

       おそいきや、さしなしの、

       みこし

     又 あかるまの、大やこ、あか

       つかね、けらへて

 

1022 一 あまみやから、とよみよる、

       ちへねん、もり城、あんしおそい

       きや、おもひあけの、くすく

     又 しねりやから、とよみよる、

       ちやくに、もり城、あんしおそい 

       きや、おもひあけの、城

 

1023 一 あまみやから、まさゑく、ちへねん

       もり城、けらへて、けらへやり、

       あんしおそい、みおやせ

     又 しねりやから、まさゑく、

       ちやくに、もり、けらへて

 

1024 一 やかの、大はまに、やかの

       なかはまに、ておら、とし、

       ておら

     又 やかの、おい人、やかの、もと人、

       ておら、とし、ておら

 

1025 一 あかいん、おゑつきや、ねはの、

       おゑつきや、くに、なつち、みちへ、

       うらやめ

     又 みやきせん、のほて、とよみ國、のほて、

     又 しけち、いちやせ、もて、いきや

     又 御さけ、いちやせ、もて、いきや

 

1026 一 きこゑ、かねまるか、おもひ

       くわの、きみの、あすへは、みほしや、

       しよわちへ

     又 とよむ、かねまるか、おなりかみの、

       あすへは

 

1027 一 せりかくの、のろの、あけしの、

       のろの、あまくれ、おろちへ、よるい、

       ぬらちへ

     又 うむてん、つけて、こみなと、

       つけて

     又 かつおうたけ、さがる、あまくれ、

       おろちへ、よろい、ぬらちへ

       おろちへ、よろい、ぬらちへ

     又 やまとの、いくさやしろの、いくさ

 

1028 一 うちま、よきなわ、よわちへ

       かみかみつかい

     又 なたかよきなわ

 

1029 一 きこゑ、大のろこ、とよむ、大のろこ、

       あまみきよか、はちめと、もちよる

     又 むくき、たい、とらん、たしま、 

       たい、とらん

     又 いつしこ、いちゑ、しらん、くはら、

       いちゑ、しらん

     又 のろやちよも、やくめさ

     又 ぬしやちよむ、やくめさ

 

1030 一 あかるいの、大ぬし、すゑ

       まさり、けらへて、けらへわちへ、

       とももすへ、ちよわれ

     又 きこゑくにせりきよ、せへまさて、

       けらへて

     又 てたか、あなの大ぬし

       すへまさり、けらへて

     又 てたか、あなの大ぬし

       よそうせち

 

1031 一 くわいに、おてや、ちよも、おしあけ、

       おてや、ちよも、あたにやの、あやより、

       くせより、みらな

     又 よこたけの、けにす、まゑたけの、

       けにす

 

1032 一 くしかわに、おわる、あまとく、    (1170)

       ちやらの、おせや、ちやらつつ、

     又 おやくにおわる

     又 月よか、たては、よりあそひ、ならて、

      

1033 一 たいら、まさりきよか、あかはんた、  (1167)  

       おわちへ

 

1034 一 きやむもり、大ころ、大ころか、

       けらへたる、まみやに、あすへあすへ、

       やちよく、

     又 きやむもりの、中もり、

       けらへたる、まみやに

 

1035 一 おゑす、とよみ、くにまみきや、    (1172)

       いちゑ、みとしよる

     又 おゑす、大かわや、御さけは

 

1036 一 おきん、しらとんの、むすめ、     (1169)

       ゑけはひようこはひ

     又 おかしくかまらたむおうはめ

       ゑけはひようこはひ

 

1037 一 よなはる、おきて、しろこ、とよたしゆ、

       あかちやる、まきり、みたれは、

       かなしや

     又 しま中、おきて、みれつな、おきて

     又 いなくにに、つかい、いなみね、つかい

 

1038 一 きこゑ、よんたもさ、あちゑして、

       す、まちよたれ、おもひくわす、

       かけて、ふさよわれ

     又 とよむ、よんた、むさ

 

1039 一 きこゑ、よんたむさ、あかかねの、

       よなおし、中もらちへ、

       あんしおそいに、みおやせ

     又 とよむ、よんたむさ、あかかねの、

       よなおし

 

1040 一 ひるの、やしのし、ゑのち、      (1125・1126)

       ふつくるに、てるまもん、てりよら

     又 きなり、大みやに、きなり、

       ちやうくちに

 

1041 一 てるしなの、まみやに、きみ、

       けらへ、てつて、世のつほに、

       おきやかもいに、みおやせ

     又 そんとの、まみやに、ぬし

       けらへ、てつて

 

1042 一 よなくすく、大やこ、うらおしやの、

       とよみ、のちまさり、あんしに、

       おもわれれ

     又 たけきやかの、大やこ

 

1043 一 きこゑ、かになおり、

       いりて、みつこゑは、みつな

       きやん、まみき、いちやす、まくに

     又 とよむくになおり

 

1044 一 おたけ、みやてらに、たるか、

       つるならす、ゑのち、おにの、

       との、やちよ

     又 ひかのこひらに

     又 せちの、たはる、まうとり、

       まわさ、たな、いりおとちへ、

       ゑのち、おにの、との、やちよ

 

1045 一 きこゑ中くすく、まもん、

       ひろみやに、めつらしや、

       さらん、てた

     又 とよむ中くすく

 

1046 一 あたにやの、もりに、おにの、

       きみ、おしいて、世かけ、わし、とり

       よわちやる、まさり

     又 きも、あくみの、もりに、

     又 ひかの、うらの、みかなしの、てたの

     又 たかそう、すさはのはる、あいはる

 

1047 一 くばのしきや、おもろ、とり、     (1197)

       では、とうさ、みきや、はさめ、

       世かけ、ひやし、みおやせ

     又 くはのしか、せるむ

 

1048 一 きこゑ、くしかみや、よりたち

       ちよ、くにのね、みきかはし、おや國

     又 とよむくしかみや

 

1049 一 きこゑ、よりたちや、みきや、

       ては、とうさ、けよも、あちやむ、

       みささけと、はりよる

     又 とよむ、よりたちや

 

1050 一 きこゑ、はなくすく、とよむ

       はなくすく、きみきや、金物の

       くすく

     又 しまよせか、ちやうくち、

       せちまさりか、ちやうくち

     又 みき、よせか、ちやうくち、

       さけ、よせか、ちやうくち

     又 しま、よせる、みやに、

       世まさりか、みやに

     又 あおりかす、たてて、

       きみかすは、てつて

 

1051 一 きみよし、きみよし、

       きみの、けらへよる、きよらや

     又 きみおそい、きみおそい、きみの

     又 やくちや、ややく、ちやや

     又 よに、いしふ、きよらは

     又 まへにしの、いつこの

     又 さに、しらん、いつこの

     又 こなけ、なけな、よて、きより

     又 ぬき、なけな、よて、きより

     又 きみよしきや、まわしす

     又 かみにしやか、まわしす

       よたま、こころ、よせ、ぬきよわれ

 

                  昭和九年三月

        尚侯爵家原本ト校合復

           我那覇朝義